ブラジル映画『バクラウ 地図から消された村』 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

ブラジル映画『バクラウ 地図から消された村』


ブラジル映画『バクラウ 地図から消された村』

原題:Bacurau
監督:クレベール・メンドンサ・フィリオ監督
出演:ソニア・ブラガ、ウド・キア、バルバラ・コーレン、トマス・アキーノ
2019年製作/131分/ブラジル・フランス

11/28(土)よりイメージ・フォーラムほかで日本公開
http://klockworx-v.com/bacurau/

 村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。

 ブラジル片田舎の村バクラウで起こる不可解な出来事と暴力の災禍ーー貧困、格差、そして政治によって主導される同胞たちの分断。
前作『アクエリアス』で世界最高峰のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、その年の映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が本作で描くのは、現代に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界。

 再び挑んだカンヌ国際映画祭では、審査員賞を受賞しブラジルに初めての栄冠をもたらした。更にはジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭でも監督賞を含む3冠を達成した。