このような近年のブラジルの変化をテーマとして、当研究所も2013年11月に国際シンポジウム『成長と公正の両立を求めて―新しいブラジルの経験を中心に』を開催しました。
しかし、ルセフ労働者党政権(2011~18年:予定)になって以降、ブラジルの状況は大きく変化することになります。
景気が徐々に後退するとともに、2013年に全国規模の反政府の抗議デモが発生し、2014年には政府の石油公社ペトロブラスをめぐる一大汚職事件が発覚しました。
ブラジルは2014年、サッカーのW杯を開催し大会運営に関しては一定の評価がなされましたが、経済的には同年のGDP成長率が前年の2.7%から0.1%へと落ち込み、2015年第一四半期GDPは前年同期比で▲1.6%ものマイナス成長となりました。
また、ルセフ大統領は2014年の選挙で再選されたものの、ブラジル史上最も僅差での勝利であり低下傾向にある国民の政権支持率を反映した結果となったのです。
このように最近のブラジルは、紆余曲折を経ながらも発展を続けてきた“新しいブラジル”後の異なる局面に入ったと捉えることができます。
この“ポスト新しいブラジル”において、ルセフ大統領の第2期政権が2015年にスタートし、経済をはじめ政治や社会に関する変革が試みられています。
また、2016年にはリオデジャネイロで南米大陸初となる夏季オリンピックの開催が予定されており、ラテンアメリカの地域大国や新興途上国の中心国の一角として、ブラジルの重要性を看過することはできません。
したがってこの度、近年状況が大きく変化したブラジルについて、その現状分析と今後の展望を試みるべく専門講座を開催します。
この機会にみなさまのご参加をお待ちしております。
【日時】2015年7月16日(木) 13:30~16:50(13:00開場)
【会場】ジェトロ本部5階ABCD会議室
(東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル5階)
最寄り駅:南北線六本木一丁目駅、銀座線溜池山王駅、日比谷線神谷町駅
【プログラム】(予定)
13:30~13:40 はじめに(趣旨・背景説明)
近田 亮平(地域研究センターラテンアメリカ研究グループ副主任研究員)
13:40~14:20 講演1
「ブラジルの条件付現金給付政策―ボルサ・ファミリアへの集約における
言説とアイディア」
近田 亮平
14:20~15:00 講演2
「2014年総選挙に見る近年のブラジル政治」
菊池 啓一(地域研究センターラテンアメリカ研究グループ)
15:00~15:15 休憩
15:15~15:55 講演3
「労働者党政権以降の産業政策にみたブラジルのジレンマ」
二宮 康史(地域研究センターラテンアメリカ研究グループ副主任研究員)
15:55~16:10 報告
「日伯自動車部品分野でのマッチングの可能性」
竹下 幸治郎(海外調査部米州課中南米班主幹)
16:10~16:15 ご案内
「ブラジル自動車部品産業ミッション派遣について」
ビジネス展開支援部ビジネス展開支援課
16:15~16:20 休憩
16:20~16:50 意見交換と質疑応答
【主催】ジェトロ・アジア経済研究所
【参加費】無料
【定員】120名 定員になり次第、締め切らせて頂きます。
【お申し込み締切】7月13日(月)17:00
(ただし、定員に達した場合、事前に締め切らせていただきます。)
【使用言語】日本語
【お申し込み方法・プログラム詳細】
http://www.ide.go.jp/Japanese/Event/Seminar/150716.html
上記、アジア経済研究所ウェブサイトをご覧いただきお申込みください。
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◆本メールの発信元・お問い合わせ:
日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所
研究支援部成果普及課
TEL 043-299-9536
E-mail :seminar@ide.go.jp
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