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ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート 「歴史から見るラテンアメリカのかたちーその2:スペインの植民地時代が遺したもの」渡邉利夫

【要旨】
この稿ではスペイン語圏の3世紀余にわたる植民地時代を扱う。

前半ではコンキスタドーレスによる征服に始まって、 スペインの植民地化、 植民地時代の政治、経済体制や社会状況を説明し、 キリスト教会の果たした役割を述べる。 後半ではまとめにかえてこの体制が後のラテンアメリカに残した影響を説明する。それはラテンアメリカ政治の封建主義であり、貧富の格差であり、個人の独立や価値を大切にして社会の規則や秩序よりも人の緊密な関係であるペルソナリスモを優先する人々の気風である。この点がアングロサクソン系の北米と異なるところである。またポルトガル領ブラジルとの比較も忘れないでいたい。

キーワード : コンキスタドーレス、 法に 「服すれども、守らず」の伝統、ペルソナリスモ、貧富の格差、メスティソ文化。

 「その2」目次:

1.強権的な風潮を生んだ封建的な植民地時代
  スペイン植民地時代の封建制
  その中で生まれた階層階級社会

 2.カトリック教が支配的な地域

 3.民主主義の発展を脅かす政治風土と経済体制
  法は「服すれども、守らず」の伝統
  ペルソナリスモの政治社会文化
  ラテンアメリカ人の個人主義
  民主主義を脅かす階級社会
  固定化する貧富の格差

 4.ラテンアメリカの社会
  人種の混淆
  混血のメスティソ文化
  都市がスペイン人の生活の場で支配の拠点
  根強い宗主国との結びつきとヨーロッパへのあこがれ
  言葉は帝国の同伴者

2023.04.24 一般公開に切り替え

ファイル名(File Name) ILAC2023_3v2.pdf
ファイル容量(File Capacity) 808 KB
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作成日(Published) 2023年4月8日
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カテゴリ(Category) ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート
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