『ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート ILAC2024-1 2024 年 1月「歴史から見たラテンアメリカのかたち―その 6:ポピュリズム政治と「メキシコ革命」渡邉利夫』
【要旨】
この論稿ではポピュリズムをキーワードに20世紀前半のラテンアメリカの政治情勢を説明する。
ポピュリズムというのは、アルゼンチン、ブラジル、メキシコなどラテンアメリカの経済的先進国で、大きくなった都市の中間層、労働者(「メキシコ革命」では土地問題があったことから農民も)が政治的発言力を増し、19世紀後半以降のオリガルキア支配体制に不満を高め、それに応えてカリスマ性を持ったカウディリョが労働者保護、「輸入代替工業化」政策などを進めた運動である。
この政治現象はラテンアメリカ史の発展の中で生まれたもので、都市化が遅れていた国でも何がしか起った。もっともこのポピュリズム運動も万能薬ではなく、国民のための民主主義、格差をなくすための社会改革や国内の工業化ということでは限界があったのも事実である。また20世紀の最大の地域戦争である「チャコ戦争」についても触れる。
キーワード:ポピュリズム、ペロン、ヴァルガス、「メキシコ革命」、「チャコ戦争」
| ファイル名(File Name) | ILAC-2024_1v2.pdf |
|---|---|
| ファイル容量(File Capacity) | 1 MB |
| バージョン(Version) | 1 Previous versions |
| 作成日(Published) | 2024年1月30日 |
| ダウンロード回数(Downloaded Numbers) | 387 回 |
| カテゴリ(Category) | ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート |
